CMS各社のサポート対応比較

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契約前はあまり気にしない方が多いかもしれませんが、制作会社に頼らず自分でホームページを作るのであれば、サポート体制がどれだけ充実しているかが非常に重要になってきます。CMSは“トリセツ”が公式サイトなどオンライン上で展開されていますが、いかに知りたい情報にスムーズに導いてくれるUIになっているかは快適な操作に影響しますし、反応や対応が的確なカスタマーサポートかによって、ユーザーの快適度は大きく変わってきます。「4. 2020年最新!CMS各社スペック比較」と合わせて、各社のサポート体制もしっかりチェックしましょう。


もくじ

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CMS各社サポート体制比較表

SquarespaceWiXジンドゥー
PersonalBusinessホームページビジネス&EコマースAIビルダークリエイター
ベーシックアドバンスVIPビジネスビジネス
プラス
ビジネス
VIP
STARTGROWPROBUSINESS
電話サポート平日(8時-17時)
チャットサポート月-木18時-8時/
金22時-6時 (*5)
メールサポート24時間365日平日(8時-17時)(24時間)平日(8時-17時)(24時間)平日(10時-18時)平日(10時-18時)
回答レスポンス10分~12時間2~16時間2~39時間2時間~7日
優先サポートなしなしなしなし
ガイドの誠実さ・親切さ

*1:アメリカのサマータイム時期 (3月の第2日曜日2:00-11月第1日曜日2:00) は1時間繰り上がります。

※本記事の掲載内容は、2020年7月時点の公式サイトなどから調べた情報となります。

 

1. 電話サポート

メールのテキストメッセージだと、とらえ方が人によって異なってしまうような表現もあり、苦手な方もいらっしゃると思います。それにトラブルの際は今すぐ教えてほしい!と思うものですよね。

3社のなかで電話サポートに対応しているのはWiXのみです。

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2. チャットサポート

チャットサポートに対応しているのはスクエアスペースのみです。ただ、スクエアスペースの場合、サポートセンターがアメリカなど海外のため、対応しているのは日本の平日夜から朝にかけた時間帯になります。

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3. メールサポート/回答レスポンス/優先サポート

スクエアスペースは24時間365日、休日・祝日もメール対応してくれます。今まで筆者が問い合わせてきた経験でいえば、大凡10分から12時間程度で返信が届きます。 スクエアスペースはどのプランでも同じサポート体制となっています。

WiXは平日の日中に対応しています。<VIP>プランと<ビジネスVIP>プランは優先サポートとなり、対応が24時間になります。この優先サポートとは、ほかのプランより優先して電話対応やメール回答をしてくれるサービスで、メール対応は24時間となっています。筆者は優先サポートを受けられるプランではなかったためか、これまでの問い合わせに対するレスポンスの速さは2時間から16時間かかっています。また、サポート人員が不足しているのか、いくつかした問い合わせのうち無回答のままのものもあったため、確実にサポートして欲しい方は<VIP>プランまたは<ビジネスVIP>プランを選択した方が良さそうです。

ジンドゥーは「AIビルダー」と「クリエイター」では組織が全く異なる印象を受けます。メールサポートの対応時間こそ同じですが、そのレスポンスは「AIビルダー」が2時間から39時間かかった時もあります。「クリエイター」は人手が不足しているのか最長で1週間後の回答になったことがありました。さらに、「AIビルダー」は無料プランでもサイトの管理画面から質問を送れるのに対し、「クリエイター」は無料プラン契約者はなすすべがなく、ひたすらヘルプガイドを調べるしかないようです。つまり、「クリエイター」の有料プランにある優先サポートはあくまでも、無料より優先する、無料にはないメールサポートを提供するという意味ととれます。

 

電話・チャット・メールサポート/回答レスポンス/優先サポートのCMSランキング

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4. ガイドの誠実さ・親切さ

3社のうち最も満足度が高いのがスクエアスペースです。プランの区別なく、すべてのユーザーに高レベルの対応をしてくれます。実はこのスクエアスペース、全米の企業やビジネスパーソンの業績と貢献を評価するビジネスアワードである「The American Business Awards」の「カスタマーサービス部門」で受賞歴があり、この満足度は折り紙付きです。また、公式ガイドには情報を更新した日が記載されているので、旧い知識と混同しない配慮もあります。

そんなスクエアスペースですが、やはり日本語でのガイドがないのがネックです。とはいえ、英語のガイドが当初は「面倒だな」と感じたものの、ヘルプガイドのページ構成は合理的で、ユーザーにとって必要な情報が体系的に網羅・整理され探しやすくなっています。また、ビデオガイドも充実しているため、英語が分からなくても操作方法については視覚で理解できます。しかもカスタマーサポートはとても親身。質問していたことを忘れてサポートからの回答に気付かずに数日放置してしまっていても、「その後どう?もしまだ解決していなかったらいつでも気兼ねなく連絡してね!」というニュアンスで”リマインド”してくれるのです。この過剰にへりくだらない姿勢も個人的には好きです。同じプラットフォームを共有する仲間という感覚を覚えます。スタッフの対応には個人差があるのかもしれませんが、スクエアスペースのカスタマーサポートは日本で今まで受けてきたカスタマーサポートとは違った次元の対応をしてくれます。

WiXは問い合わせフォームまでの導線が非常に分かりにくいです。以下、実際のステップです:

  1. 公式サイトのフッターにある「お問い合わせ」をクリック。

  2. 「WiXヘルプセンターを開く」をクリック。

  3. 「更に表示」をクリック。

  4. 「WiXについて」をクリック。

  5. 「WiX サポートへのお問い合わせ」をクリック。

  6. (いくつかの方法やFAQを提示されたリストから)「WiX サポートへのお問い合わせ」を選択

  7. 「問い合わせる」ボタンをクリック。

  8. カテゴリ選択で該当するチケットを選択。←ここでようやく問い合わせのための窓口ページが出てきます。

  9. 該当するチケットがなければ「その他」から「問題の詳細をお知らせください」でさらに「その他」を選んで、ようやく電話かメールでの問い合わせができる導線になっています。

このステップ①のリンクから⑧に飛んでくれればよいものを、ここまでのステップを踏ませるのは、ユーザー体験としては快適といえません。WiXユーザーでよく問い合わせをする方は⑧のページをブックマークしておくことをおすすめします。

また、WiXのヘルプガイドにはスクエアスペースのような情報更新日の記載がなく、機能の追加リリースや同機能のサービス終了の情報が混在しており、どちらが最新の情報で今は使用できるのかできないのかが分かりにくいのです。目的の機能があるからとWiXを選ぶ方は、契約前にその機能が終了していないか確認する必要があります。

さて、次にジンドゥーですが、こちらも別の意味で複雑です。「AIビルダー」と「クリエイター」ではヘルプガイドページが異なり、それぞれサポート体制も違うようです。「AIビルダー」では無料プランのユーザーでも、サイトの管理画面から質問を送ることができますが、「クリエイター」ではそのような仕様になっておらず、無料プランユーザーはヘルプガイドでひたすら探すしか選択肢がないようです。また、優先サポートについても考え方が「AIビルダー」と「クリエイター」では異なっており、「AIビルダー」では、<GROW>プランにのみ優先サポートがついており、<START>プランより質問に対する返答時間が最優先で行われるという意味でした。「クリエイター」の優先は、無料プランより優先する(メールサポートがある)という意味になっているようです。他社と比べると優先とは言い難いです。

ガイドの誠実さ・親切さにおけるCMSランキング

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3社サポート比較のまとめ

3社を比較してみると、スクエアスペースのサポート体制はプラン別に差別せず良心的な印象です。そしてたとえ日本語でのガイドではなくても(もちろん日本語対応してくれれば最高ですが)、その欠点を補って余りあるサポート力が魅力です。

WiXにはほかの2社にはない電話サポートがあるのが魅力です。しかも依頼すると折り返し連絡をくれるので、通信料を気にせずに済みます。サポートは電話派の方はWiX一択ですね。

残念なのは、WiXやジンドゥーのガイドはなぜか曖昧な表現が頻出で、解釈が人によって異なってしまうようなものが多いと感じます。特に、カスタマーサポートにメールで質問した際の回答に、明確な「YES」や「NO」がなく、文章表現は丁寧でソツがないのですが、質問の回答になっておらず、再度質問する手間が増えてしまうことが往々にしてあります。スクエアスペースにはそのような不完全燃焼を感じたことがほとんどないのです。WiXとジンドゥーはどちらのヘルプページもタイル調で展開されて一見すると見やすいのですが、欲しい情報を探し出すのに一苦労します。WiXはさくさくとページを開けない使用感も気になります。情報の新旧を整理し、より体系的に掲載されるようなUXに配慮していただければ、ユーザーの満足度は飛躍すると思われます。特に、WiXにはよく調べないと表には出ていない情報(特に価格)が多いので、会計時にびっくりすることがないよう、契約前によくよく確認することをおすすめします。

 

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