2020年最新!CMS別スペック比較
「どこが一番フレキシブル?CMS各社の契約・変更対応比較」に続いて、クラウド型CMS3社(スクエアスペース、WiX、ジンドゥー)が提供する各有料プランのスペックを比較してみましょう。今回は各スペックまたは同カテゴリーグループ毎にランキングを掲載しています。
少々ボリュームのある記事なので、目次から興味のある/重要視しているスペックを選んでジャンプしてください。
もくじ
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CMS各社プラン別スペック比較表
Squarespace | WiX | ジンドゥー | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Personal | Business | ホームページ | ビジネス&Eコマース | AIビルダー | クリエイター | |||||||
ベーシック | アドバンス | VIP | ビジネス | ビジネス プラス | ビジネス VIP | START | GROW | PRO | BUSINESS | |||
作成可能ページ数 | 1000 | 100 | 100 | 10 | 50 | 3000 | 3000 | |||||
サーバー容量 | 無制限 | 3GB | 10GB | 20GB | 20GB | 35GB | 50GB | 5GB | 15GB | 5GB | 無制限 | |
帯域幅 | 無制限 | 2GB | 無制限 | 無制限 | 10GB | 20GB | 10GB | 無制限 | ||||
取り扱いドメイン数 | 315 | 48 | 48 | 11 | 381 | |||||||
WhoIs情報の保護 | 〇 | 有料(途中からの変更は不可のため購入時に要設定) | 〇 | 〇 | ||||||||
サブドメイン作成 | 〇 | 作成✖・接続〇 | 作成✖・接続〇 | ✖ | 作成✖・接続〇 | |||||||
メールアカウント | 有料 | 有料★ | 有料 | 有料 | △ | 有料 | ||||||
フォントの豊富さ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | ◎ | ||||||
HTML/CSS/JS編集 | △ | 〇 | △ | △ | ✖ | 〇 | ||||||
ブログ | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 | |||||||
AMP機能 | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ | ✖ | |||||||
動画 | ④ | ③+0.5h | ③+1h | ③+2h | ③+5h | ③+10h | ③+無制限 | ② | ⑩ | |||
ポッドキャスト | 〇 | 〇 | ✖ | ✖ | ||||||||
音楽配信 | SoundCloud | SoundCloud /Spotify/iTunes/Soundrop | Spotify/iTunes | SoundClod/ReverbNation | ||||||||
チケット販売 | Bandsintown | Bandsintown | ✖ | ✖ | ||||||||
グラフ | 〇 | △ | △ | ✖ | ✖ | |||||||
パスワード設定 | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 | |||||||
チャット機能 | ✖ | 〇 | 〇 | ✖ | ✖ | |||||||
アポ/予約機能 | 有料 | ✖ | 〇 | ✖ | △ | |||||||
決済/販売機能 | 埋め込み | 〇 | 埋め込み | 〇 | ✖ | 〇 | ||||||
商品掲載可能数 | 無制限 | △ | (〇) | ✖ | 15 | 無制限 | ||||||
メルマガ配信 | 有料 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 | |||||||
アフィリエイト広告 | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 | |||||||
内部SEO設定 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ | 〇 | ||||||
ロゴ作成ツール | 〇 | 2100円~ | 2100円~ | 〇 | 2100円~ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
共同編集者数 | 2 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | △(アカウントを共有して使用) | |||||||
データのバックアップ | △ | △ | △ | △ |
※本記事の掲載内容は、2020年7月時点の公式サイトなどから調べた情報となります。
上記にリストアップした各種スペック以外に、下記は全CMS(有料プラン)に標準装備されていました:
常時SSL(https)
自社広告非表示
レスポンシブ自動対応
マップ機能
フォトギャラリー
ファイルのアップロード機能
フォーム設置
CTAボタン
アクセス解析
ファビコン設定
スマホ編集用アプリ
比較表では、各社の特徴や差異が出ているスペックをメインにピックアップしました。
それでは各スペックやカテゴリーグループ毎に各CMSの特徴を見ていきましょう。
1. 作成可能ページ数/サーバー容量/帯域幅
実は見逃しがちですが、商用サイトにおいてはこの3つのスペック(作成可能なページ数・サーバー容量・帯域幅)は重要です。その理由はざっと4つあります。
まず、「作成可能ページ数」ですが、恐らく起業当初は深く考えない方も多いかもしれません。ですが、事業の成長とともに皆さんのホームページに掲載する情報も増えていく(理由その①)と思われます。オンラインでの集客を重要視するのであれば、SEO対策としてもページ数の多いサイトの方が有利(理由その②)です。LP(1ページのみで構成された縦に長いホームページ。1つの商品やサービスを売るためを目的としたものが多い。)やペラサイト(LPの1つ。アフィリエイト目的のものが多い)であれば気にする必要はありません。
次に「サーバー容量(ストレージ)」ですが、スマホのストレージが足りなくなると正常に動かなくなるように、サーバーも容量が足りなくなると、サイトが正常に動かなくなる可能性があります(理由その③)。ホームページに盛り込む内容(テキスト中心か、画像や動画などが多いのかなど)と、メール運用も同じサーバーにするのであれば、それを加味した選択をした方がベターです。
そして「帯域幅(bandwidth)」。帯域幅とは、一度に通信できる量のこと。「いきなりアクセスが集中してサイトのサーバーがダウンしてしまった。」といったケースは、この帯域幅をオーバーしてしまった状態です。ある日誰かがSNSで貴方のお店を紹介してくれたことがきっかけで、貴方のサイトにアクセスが集中するかもしれません(理由その④)し、ビジネスを拡大していくうちに日々のアクセスボリュームが増えていくことも十分考えられますので、サイト公開当初はスモールスタートでも、ビジネスの成長を止めない選択をすることが大事です。
【スクエアスペースの場合】
1,000ページまで作成可能です(ブログページは無制限)。1,000ページもあればかなり大規模なサイトになります。そしてサーバー容量と帯域幅は無制限なので安心ですね。スクエアスペースは下位の<Personal>プランでも<Business>プランと同等の環境を開放してくれているのが、この格差社会において心くすぐられます。
【WiXの場合】
どのプランでも100ページが上限となっています。帯域幅は「ホームページ」の<ベーシック>プラン以外はすべて無制限ですが、サーバー容量はプラン毎に細かく設定されているため、ビジネスの成長とともにホームページをアップグレードしたい方に向いています。
【ジンドゥーの場合】
「AIビルダー」では上位プランでも50ページまでなので、ネット上に公式サイトとして置いておきたい企業や、集客はSNSで、流入先として情報を公開しておきたい店舗などには問題なさそうです。「クリエイター」はなんと3,000ページまで可能とのこと。さらに<BUSINESS>プランは無制限のサーバー容量と帯域幅なので鬼に金棒ですね。
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2. 取り扱いドメイン数/WhoIs情報の保護/サブドメイン作成/メールアカウント
人気の.comなど、TLD(トップレベルドメイン=ドメイン名の最後の部分(.comや.net、.jpなど)のこと)はメジャーなものが好まれるため、数の多さよりはご自身が欲しいTLDがあるかどうかが重要です。
また、ドメインにはWHOIS情報というドメインの所有者の情報を公開しなければならない決まりがあるのですが、フリーランサーなど個人でドメインを所有する人は、名前や連絡先といった個人情報が公開されるのは不安だと思います。そのため、WHOIS情報保護といった、公開情報をプロバイダーが代理で窓口となって保護してくれるサービスの有無や、そのコストがいくらなのかもチェックしておきましょう。
いくつもビジネスを展開されている方にとっては、1つのホームページでサブドメインを使い分けて運用したいという方もいらっしゃると思います。CMSによってはサブドメインに対応していないものもあるので注意する必要があります。
ホームページにアクセスしてきた将来の顧客やファンとなってくれるであろう方々へのコミュニケーションはメールが一般的です。せっかくご自分の独自ドメインを取得しているのに、メールアドレスがフリーメールなど独自ドメインとの繋がりが分からないメールアドレスでは、問い合わせをしてきてくれた方々にメールを送っても迷惑メールに振り分けられてしまったり、怪しまれて読まれないかもしれません。独自ドメインでのメールアカウントを取得する、または既存のメールアカウントを接続する際は、なるべく専門的な技術や知識を必要とせず簡単にできるCMSを選ぶことが、ストレスを回避できて結果的に時間と労力を最小限に抑えられます。
それでは各社の対応について見ていきましょう。
【スクエアスペースの場合】
スクエアスペースが提供するTLDの数は315。もし欲しいドメインがスクエアスペースで取得できるのであれば、他社より高めですがWHOIS情報の保護が付帯されるため結果的にリーズナブルかもしれません。
WHOIS情報の公開・非公開設定は自身の管理画面でいつでもコントロールできます。
そしてサブドメインやメールアカウントの作成も管理画面から設定可能。スクエアスペースはG Suiteと連携しており、<Business>プランなら初年度のG Suite利用料が無料です。
【WiXの場合】
WiXが提供するTLDは48ドメインです。.comをはじめ、.netや.info、.org、.tokyoなどメジャーなTLDはあるようです。WHOIS情報保護(WiXでは「プライベート登録」といいます)は有料となります。またWiXの場合注意が必要で、ドメイン購入時にプライベート登録を選択しないと、途中から変更することができません(ちなみに.tokyoのみプライベート登録は不可となっています)。
そしてサブドメインは接続が可能、メールアカウントはスクエアスペース同様、簡単ステップで取得できます。Googleとパートナーシップを結んでいますが、初年度無料特典はありません。
【ジンドゥーの場合】
ジンドゥーは「AIビルダー」と「クリエイター」では取得できるドメインの数が異なります。
「AIビルダー」は11ドメイン(.at、.ch、.com、.de、.es、.fr、.info、.it、.net、.nl、.org)のみです。
「クリエイター」では381ドメインも取り扱っています。
そして、WHOIS情報の保護については、「AIビルダー」「クリエイター」ともに非公開設定が無料です。
サブドメインについては、「AIビルダー」は不可です(そもそも作成可能ページ数が少ないため需要がないのかもしれません)。「クリエイター」は接続が可能です。
メールアカウントは「クリエイター」はスクエアスペース、WiX同様、G Suiteなどのメールプロバイダーと独自ドメイン接続が可能ですが、「AIビルダー」は特有のメールシステムで運用します。「AIビルダー」では独自ドメインのメールアドレスを作成できますが、メールの受信ボックスを持たず、ジンドゥーアカウントに登録してあるメールアドレスに外部から届いたメールを”転送する”仕組みです。この転送用メールアドレスでのメール送信はできず、また転送可能な送信先は1つのみのため注意が必要です。
取り扱いドメイン数/WhoIs情報の保護/サブドメイン作成/メールアカウントにおけるCMSランキング
3. フォントの豊富さ
【スクエアスペースの場合】
スクエアスペースでは600のGoogleフォントと1,000のAdobeフォントが使用できます。特定の日本語フォントを希望する場合の一番簡単な方法は、カスタムAdobeフォントをAPI接続(希望のAdobeフォントが提示する専用の文字列をコピペ)して導入する方法ですが、別途、Adobe Creative Cloudに契約する必要があります。お金をかけずに好みの日本語フォントを導入したい場合は、CSS(サイトの見栄えをカスタマイズするコード)を使って追加することになります。CSSコードで直接指定するほかは、TTF、OTF、WOFFといった各フォント形式をアップロードすることも可能です。
【WiXの場合】
WiXは日本語のWebフォントが13種使用できます。そのほか、TTF 形式のフォントをアップロードできるため、文字でオリジナル性を出したい方にはおすすめです。(アップロードする分サイトが重くなるので、サーバー容量が少ないプランの方は注意が必要です)
【ジンドゥーの場合】
「AIビルダー」ではサイトの新規作成時に質問に答えていくだけで大方の骨格とスタイルが出来上がる、とても手軽なホームページビルダーです。その質問に答えていく過程で書体や太さなど好みのフォントを選ぶプリセット式となっています。しかも、種類は少ないですがサイト上での見た目の美しさや読みやすさを考慮した日本語フォントが用意されています。フォントの取り扱いで最もアドバンテージがあるのは「クリエイター」です。<PRO>プランはモリサワフォントが15書体、<BUSINESS>においてはモリサワフォントが176書体も使えます。
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4. HTML/CSS/JavaScript編集
HTMLとはホームページのコンテンツを構成する文章や画像などを、裏側から「どう画面上に表示するか」指示する専門的な言語(コード)です。そしてその見た目(文字の大きさや色など)をスタイリングするコードがCSS。さらに動きのある画面にしたい場合はJavaScriptが使われます。
3社いずれにおいても、基本的にこれらのコードや専門スキルが不要で、簡単にホームページの作成が可能であることを謳っているCMSです。ユーザーがコードを使って編集したサイトを目的にしたものではないため、これらのコードに関するサポートは対象外になっています。
【スクエアスペースの場合】
両プランでHTML、CSS、そしてMarkdown(HTMLの簡略言語)が使用でき、<Business>プランからはさらに、JavaScript、そしてiframeでの編集が可能です。また、<Business>プランではWeb制作会社や開発者向けに、HTML、CSS、JavaScriptを完全に制御できる「Developer Mode(開発者モード)」に切り替えることができ、サイトをより高度なレベルでカスタマイズすることが可能です。
【WiXの場合】
WiXではHTMLのコード埋め込みブロックは用意されていますが、CSSを編集することは今の時点ではできないようです。とはいえ、昨年日本で初めてWiXユーザーのためのイベント「Wix Japan Meetup 2019」が開催された際、ユーザーからの「日本語の縦書きに対応して欲しい!」という要望に、WiX担当者がすぐさま「対応しましょう。」と応じていたので、CSSでの編集も可能になる日が近いかもしれません。
【ジンドゥーの場合】
「AIビルダー」ではその性質上、編集の自由度に制限があるためHTML、CSS、JavaScriptのいずれも使用は不可です。一方「クリエイター」は可能となっています。
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5. ブログ/AMP機能
ブログページとAMP(アンプ)機能についてはスクエアスペースとWiXのどちらにも備わっています。AMPとはモバイルページを高速に表示させるための機能のこと。一般的に、読み込みに3秒以上かかると40%以上のアクセスユーザーが離脱してしまうといわれているため、AMP機能が備わっていると安心です。一方、ジンドゥーでは<BUSINESS>プランにブログ機能はあるものの、AMPは搭載されていないようです。PROはそもそもページ数が少ないサイトを想定しているためか、ブログ機能自体がありません。
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6. 動画/ポッドキャスト/音楽配信/チケット販売
【スクエアスペースの場合】
動画はアップロードではなく埋め込み(外部サイトを呼び出すスタイル)です。埋め込みだと重いデータでも容量が少なくて済むため、サーバーを圧迫しないメリットがあります。スクエアスペースではYouTube、Vimeo、Animoto、Wistiaの4つの動画サービスのほか、「oEmbed」(メディアをほかのサイトに埋め込む(シェアする)ための統一規格)に対応しているサービスであれば埋め込み可能です。また、ポッドキャストや自作曲の配信、Bandsintownアプリでライブチケットの販売も可能です。
【WiXの場合】
こちらは各プラン共通で3つの動画サービス(YouTube、Vimeo、Facebook)を埋め込め、さらにアップロードも可能です。アップロード可能な動画の時間は、各プランで細かく設定されています。留意点として、アップロードする場合はその動画のデータ量がサーバー容量に影響するため、動画を多くアップロードしたい方はそれを踏まえた契約プランを選択してください。そしてスクエアスペースと同様にポッドキャストやBandsintownが使えます。音楽配信サービスは選択肢が多く、WiXが注力している分野のようです。
【ジンドゥーの場合】
ポッドキャストとチケット販売はどのプランもありませんが、動画は「クリエイター」だと10種ものサービスと連携できます。音楽配信も「AIビルダー」と「クリエイター」でそれぞれ異なるサービスと使用できます。
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7. グラフ
この機能は主にBtoB向けサイトであったら便利な機能ではないでしょうか。グラフ機能でインフォグラフ化したホームページはインパクトがあるだけでなく、理解しやすいだけでなく視覚効果の高い手法のため、実績を効果的に表現したい個人のサイトにもおすすめです。
スクエアスペースでは簡単に棒グラフやパイチャートが導入できます。
WiXではサードパーティアプリで追加することが可能です。
ジンドゥーでは対応していないようです。
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8. パスワード設定
会員向けなど特定のページに鍵をかけたい場合に便利な機能です。
この機能はジンドゥーの「AIビルダー」以外はすべて対応しています。
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9. チャット機能
オンラインマーケティングで重要なコミュニケーション機能であるチャットがWiXでは標準装備されています。無料で使用できるのは基本機能のみですが、それでもチャット機能が備わっていることで、アクセスユーザーとリアルタイムで接点を持てるため、ビジネスチャンスも拡大しますね。スクエアスペースとジンドゥーにはない最大のメリットといえそうです。
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10. アポ機能/販売機能/商品掲載可能数/メルマガ配信
【スクエアスペースの場合】
スクエアスペースでは独自のアポイント・スケジュール予約サービス(Squarespace Scheduling)とメールマガジンの機能(Email Marketing)を提供していますが、これらを利用するにはプラン契約とは別にオプション料金が発生します。そして、販売機能は<Personal>プランにはないため、外部サービスのBASEやStores.jp、PayPalなどの決済サービスと連携させる方法になります。<Business>には販売機能があり、商品掲載数は無制限です。スクエアスペースにはこの2つのプランのほかに、実はEコマース向けプランもあるのですが、残念ながら現在のところ決済通貨に日本円がないため、オンラインショップがメインのサイトとしてはおすすめしておりません。
【WiXの場合】
Eコマースにおいては、「ホームページ」の各プランは実質機能しないため、アポ予約・管理や商品販売がメインであれば「ビジネス&Eコマース」の各プランがおすすめです。「ビジネス&Eコマース」の商品掲載可能数は5万点。「ホームページ」の各プランでも商品を掲載することは可能ですが、販売するには「ビジネス&Eコマース」へのアップグレードが必要になります。特筆なのは、「ホームページ」「ビジネス&Eコマース」どちらも、メルマガの配信が毎月3種・5000件のメール配信が無料で使えること。これと上述したチャット機能が必要な方にとって、有料プランの中で最も安い<ベーシック>プランは非常にコスパが良いプランだといえそうです。
【ジンドゥーの場合】
このカテゴリにおいて「AIビルダー」は向いていません。
「クリエイター」でも<PRO>プランは商品掲載数が15点までと極少数です。<BUSINESS>プランは無制限で掲載可能となってはいるものの、商品のカテゴリ化ができないため(タグ付けは可)、多種多様な商品の大量出品には向きません。
アポ機能/販売機能/商品掲載可能数/メルマガ配信におけるCMSランキング
11. アフィリエイト広告
アフィリエイターにとって重要な機能ですね。こちらはジンドゥーの「AIビルダー」以外はすべて対応しています。
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12. 内部SEO設定
ホームページで集客する上で、SEOは必要不可欠です。ワードプレスにも、必須のプラグインとして「All in One SEO Pack」などが有名ですね。スクエアスペース、WiX、ジンドゥーにも検索結果で上位表示させるために必要な設定が用意されていますが、そのレベルはまちまちです。今回の比較表ではあくまでも最低限必要な設定は網羅しているという意味での〇なので、詳細は下記のリンクから各公式サイトをご確認ください。
各CMSのSEO
スクエアスペースとWiXはどのプランでも一律同レベルの対応であるのに対し、ジンドゥーは「AIビルダー」と「クリエイター」で差があります。「AIビルダー」は基本的な設定は自動対応してくれるため、SEOについて詳しくない方にとって嬉しいサービスです。その反面、自分で設定・変更できるのは「ページタイトル」と「ホームページタイトル」のみのため、SEOを独自に強化したいという方には不向きです。「クリエイター」では基本的な設定が手動ででき、さらに<BUSINESS>プランではnoindexやnofollow、noarchiveといった、あえて検索結果に表示させない設定などが可能になります。
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13. ロゴ作成ツール
【スクエアスペースの場合】
プラン契約者は皆無料で利用できるツールです。会社名や屋号・ブランド名を入力し、そのブランドに関連するキーワードで検索すると出てくるたくさんのモチーフから、1つ選んでブランド名と組み合わせ、サイズや色、配置を調整するだけでロゴが完成します。スクエアスペースのポリシーでもあるシンプルで洗練されたデザインが、このツールで簡単に手に入ります。ミニマルデザインが好きな方におすすめです。
【WiXの場合】
質問に答えると、バラエティに富んだロゴ提案をしてくれるのがWiXのロゴツールです。無料で利用できるのは商用不可などの制限があります。注意しないといけないのは、このロゴツールにも細かいグレードが設定されていること。有料プランユーザーであれば一律ですべての機能が使えるわけではなく、「ホームページ」の<VIP>と「ビジネス&Eコマース」の<ビジネスプラス><ビジネスVIP>の各プランには、「$50相当のWiXロゴメーカー」が付帯していますが、「ホームページ」の<ベーシック><アドバンス>と、「ビジネス&Eコマース」の<ビジネス>の各プランの場合、2,100円もしくは5,100円のどちらかのロゴプランを選択し、追加で支払う必要があります。この金額の違いは、ダウンロードできる種類の差のようです。ちょっとややこしいですね。
【ジンドゥーの場合】
日本のジンドゥーではまだ正式にリリースされていないのか、日本語版ではないのですがジンドゥーにもロゴ作成ツールがあります。WiXと同じシステムなのかな、と思えるほど、そのインターフェイスやロゴ作成ステップが似ていますが、デザイン提案はWiXに比べるとやや乏しい印象です。また、社名や屋号は日本語で入力するとエラーとなるため、英語名の場合のみ使用可能です。
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14. 共同編集者数
ホームページに専任のブログ投稿者やショップ責任者、サイト分析担当など、ホームページのオーナー以外に複数のスタッフが関わる場合、各アクセスレベルに応じた権限を付与し、複数人でサイト運営できる機能はとても便利です。
スクエアスペースでは<Personal>プランだとオーナー以外に1人追加でき、<Business>プランは無制限で登録可能です。
WiXではすべての有料プランで登録可能となっています。
ジンドゥーは登録アカウントを共有することで何人でもアクセスできるとしており、役割に応じた権限の付与はできません。また、アカウントを共有するということは、セキュリティ(情報保護やデータ消失など)にも注意が必要です。
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15. データのバックアップ
万が一に備えてホームページのデータが消失しないよう、データのバックアップはしておきたいものです。また、作成ページ数の上限に達してしまい、他社CMSに乗り換えたい時などには、このバックアップ機能が活躍します。比較表で3つとも△にした理由は、いずれもサイトまたはページの”複製”という形となり、完全なバックアップとはいえないため。ただ複製できるレベルはそれぞれ違うので、以下に細かく解説していきます。
【スクエアスペースの場合】
複製できるのは最大100ページです。一般的な情報ページに加え、テンプレートやデザイン設定などは複製可能ですが、サイトに紐づいたサイト固有の情報(アクセス分析やドメイン、メールシステムなど)はその特性により複製しません。
【WiXの場合】
WiXも同様にサイトを複製できますが、Eコマースの受注リストや連絡先リストなど、すべてのコンテンツが複製されるわけではない点に注意が必要です。また、サードパーティのアプリは複製されても設定がそのまま引き継げない場合があるようです。
【ジンドゥーの場合】
ジンドゥーの場合はサイトではなくページ毎の複製になります。「AIビルダー」の方はそもそもあまり機能的なページは作成できない仕様のため、複製はほぼ完全に近い形でできそうですが、「クリエイター」ではブログのコメントやいいねの評価は複製不可とのことです。
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まとめ
このように各スペック毎に各社の対応を横並びにしてみると、各CMSが注力しているカテゴリーや、CMSのプラットフォームを利用するユーザー層などに違いがあることが分かります。公式サイトではインパクトのある機能やサービスばかりが目に飛び込みがちですが、”できない”こともしっかり理解して納得した上でCMSを選択することが、ホームページ運用で後悔しない方法です。
PRWORKSではSquarespace(スクエアスペース)をメインとしたブランディングサポートをしていますが、クライアントのビジネスプランに最適な他社CMSもご提案しています。 お問い合わせはコチラまで。